オレもそうだけど、オレの親も生まれてなかった。
今日は沖縄ではとても大事な日。
日本全体でも大事な日。
もう二度と戦争はしちゃいけないって誓う日。
今日は慰霊(いれい)の日。

ニュースで見た。
高校生が…修学旅行かな。
防空壕に入って、語り部の話を聞いて泣いていた。
その中で死んだ人がたくさんいて。
死んでいくのを目の前で見て
それでもなお生き続けた人がいて。

60年前。
たとえば10歳の少年少女は、生きていれば今は70歳。
たとえ生きていても五体満足で
元気に自分の足で歩き、同級生の死を悲しむべく
慰霊祭に足を運ぶ体力がある人は
ほんの一握りだと思う。
その当時の様子を語り伝える人だって多くない。

生きていれば楽しいことはいっぱいある。
死んじゃえば楽しいことは無い。
周りの人も楽しくない。むしろ悲しくて。
60年も経っても、その話しは悲しくなる。

今日、語り部の話しを聞いて泣いていた女子高生。
すごいな、と思った。
もしオレが高校生のときに沖縄に行ったとしても
きっと泣けなかったと思う。
『誰かのために』ってわけじゃないけど
誰かのことを思い、涙を流せること。
それはきっと当時のオレにはできなかった。

自決をしたことを知らずに戦闘していた人たち。
今日の札幌みたいな…
もっと全然、非にならない暑さの中で
死ぬって覚悟しながら、未来なんか考える余裕がなかった。
きっと、そんな若者たち。

腹いっぱいすぎてビオフェルミン飲むとか
いや、それよりもビールを飲んだ方がいいとか
そんな失言もすることなく。
ていうか酒なんか飲んだこと無くて。
SEXも知らなくて。
もしかしたら恋も知らなくて。
きっと、そんな若者たち。

彼らが死ぬ必要なんて無かったのに。
ていうか誰も死ぬ義務なんて無いのに。
悲しいなって思った。

誰もが手をつないで笑顔になる日なんて
そんなに近い未来じゃないかもしれない。
けど
戦争とか、なんだか人がいっぱい死んじゃうのとか
とりあえず防げるだけ防ぐって
そんなに難しいことなのかなぁ…。

オレは頭、悪いから難しいことは分からない。
けど、人が死んだら悲しいってことは分かる。

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